手動調節シートが装着されるフォルクスワーゲンでは、一部のモデルを除いて、背もたれはダイヤルで調節します。大きく背もたれを倒したいときなど、慣れない方には面倒に思えるかもしれません。しかし、レバー式よりも微調整が効くため、どんな体型のドライバーでも最適なポジションが取りやすいという長所があります。速度計を見ると、30km/h、50km/h(場合によっては100km/hも)の目盛りが赤または青くなっています。これは、ドイツで運転する際、道路状況によってどのくらいの速度で走ればいいかの目安です。学校や病院など歩行者に注意しなければならない場合は30km/h、市街地では50km/h、さらに、制限速度表示がない一般道の法定速度は100km/hです。このように、運転者のマナーとして速度を調節することがドイツでは常識です。ドアミラーをリモコン操作で調整しようとした時に、同時に反対側が動くことに、最初は違和感を覚えるかもしれません。もちろん、別々に調整することも可能なのですが、一般的にドライバーが交代した時に調整する場合には、「もう少し下に向ける」とか「内側に向けたい」というように、左右対称に動かすことが多いのです。その場合には、左右が同じ動きをすれば、調整は一度で済むというメリットがあります。※一部モデルを除く。フォルクスワーゲンには、ヘッドライトのレベライザーが標準装着されています(ディスチャージヘッドランプ装着車を除く)。これは、ライトの光軸を段階的に下げることができるもの。人や荷物を満載した時には、車の後部が低く沈み、前部は上を向きますから、対向車にとってヘッドライトが眩しい状態になります。それを防ぐために、光軸の状態をダイヤルで調整するのです。他のドライバーへの優しい配慮といえるでしょう。083ダイヤル式のシートバック調節速度計の目盛りに色が違うところがあるリモコンミラーは運転席側を操作すると助手席側も動くヘッドライトのレベライザー
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