進化し続けるGolf、初代から8代目まで。最新の8代目もデビュー!TYPE3初代Golf GTI初代Golfもっと知りたい フォルクスワーゲン 豆知識 フォルクスワーゲンを代表するモデルとして世界中で親しまれているのがGolfです。ビートルに代わる車として1974年に初代がデビューして以来、すでに3000万台以上が世に送り出されました。 2012年に発表され、日本には2013年に導入された現在のモデルはその7代目にあたり、これからもGolfはフォルクスワーゲンの代名詞として生き続けるでしょう。 その原点である初代Golfが誕生するまでの道のりは、長いものでした。 ドイツはもとより、世界中で支持を集めていたビートルも、1960年ともなると新しい時代のニーズに応えられなくなりつつありました。より広く、使いやすく、より速く、より安全な車が求められるようになってきたからです。そこで、フォルクスワーゲンは後継車開発を始めます。実際、より広い室内を持つ「TYPE3」が発売されましたが、ビートルに取って代わるまでの人気は得られませんでした。その後もいくつかプロトタイプがつくられましたが、後輪駆動からの脱却は難しく、生産には至りませんでした。 それでも、新しい国民車の開発を模索し続けていたフォルクスワーゲンは、イタリアの実力派デザイナーであるジョルジェット・ジウジアーロに新型車のデザインを依頼。ジウジアーロは、ビートルとは打って変わり、フロントに搭載した水冷エンジンで前輪を駆動する、モダンでコンパクトなハッチバックを提案。その案が採用され、1974年にデビューしたのが初代Golfでした。 初代Golfは、それまでのビートルよりも広くて使いやすく、速くて安全な車として瞬く間に多くの人々から高い評価を受けることになります。さらに、1976年には、「Golf GTI」を追加。スポーツ性に優れたこのモデルは、すぐに“GTIカテゴリー”という新たなジャンルをつくりあげたのです。また、ビートルの時代から根強い人気を誇っていたオープンモデルが、同じカルマン社の手により「Golf Cabriolet」として誕生します。Bピラーをロールバーとして残すことによって安全性への不安を払拭したGolf Cabrioletは、当時世界で最も販売されたオープンカーになりました。 このようにコンパクトカークラスに鮮烈なデビューを飾った初代Golfは、9年間のモデルライフの間に約678万台が生産され、フォルクスワーゲンを代表する車であるばかりか、小型車の世界標準として常に注目を浴びるモデルに成長していきます。 その後、Golfはモデルチェンジを重ねるごとに、居住性、走行性能、環境性能、安全性などのあらゆる面で進化を遂げ、小型車をリードしてきました。自動車を身近な存在にしたビートルと、自動車の新しい時代を築いたGolf。この2台の存在が自動車の発展に大きな役割を果たしてきたことは、誰の目にも明らかです。 0783ビートルからGolfへ
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