日本国内のガソリンスタンド、給油する燃料はレギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油の3種類から選択するのが一般的ですが、あなたはいつもどれを選んで給油していますか?車両に適した燃料を給油しないとエンジンに不調をきたすのみならず、エンジンが停止、再始動もできなくなってしまう場合もあります。フォルクスワーゲンの現行ラインアップ車はすべて、ガソリン車ならハイオクガソリン仕様になっています。これは車の性能を引き出すためでもありますが、エンジンのことを、ひいては環境を考えた上で行っている対策でもあるのです。 「ハイオクガソリンは高い。違いがわからないから、レギュラーガソリンでいいだろう」そんな考えをお持ちになったことはありませんか?実際に試したことはなくても、そんな考えが頭をよぎったことはないでしょうか?なぜ、輸入車は、ハイオク仕様なの?という質問をよく尋ねられますので、これについて説明しておきます。私たちフォルクスワーゲンは、ヨーロッパのドイツに本社を置く会社ですから、日本とドイツの比較で説明させて頂きます。ガソリン内には、燃焼時に、簡単に着火しないように、オクタンという成分が含まれています。エンジンは、最適なタイミングで着火して、初めて効率的な力を得ることが出来ます。しかし、エンジン内では、自然に着火してしまう、ノッキングが発生してしまいます。そのノッキングを防ぐために「オクタン」を添加し、ノッキングを発生しにくくするこの耐ノック性をオクタン価(RON)という数字で表しております。このオクタン価の設定が日本とドイツでは異なることが事の始まりとなります。 日本国内では、JIS 規格で2種類のガソリンが販売されています。一つは、レギュラーガソリン、もう一つがハイオクガソリンですが、オクタン価はそれぞれ89以上と96以上という設定になっています。 一方でドイツでは、オクタン価91、95、98の3種類が設定されていますが、最も低い91は、現在はほとんど使われないため、ドイツ車の多くは95以上のガソリンを想定して設計されます。よって、日本でフォルクスワ064[第4章]フォルクスワーゲン車のために選び抜かれたモノたち②燃料を正しく選んでいますか?日本とドイツのガソリン事情
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